こんにちは。フジオです。
今回は「パラレルキャリア」についてご説明します。
※約8分で読める記事です。8分後には「パラレルキャリアとは何か?」「具体的にどのように始められるのか?」が理解出来ているはずです。
パラレルキャリアとは?

パラレルキャリアって何ですか?

パラレルキャリアとは「本業に加え(副業に限らない)活動を行い、自分らしいキャリアを築く新しい働き方」です。

会社員が副業をするのと何が違うのですか?

最大の違いは「目的」です。「副業」は副収入を目的とする一方で、パラレルキャリは収入だけを目的とするとは限りません。

具体的にはどのようなケースがあるのですか?

本業+異業種での仕事や、本業+ボランティア活動があります。この記事では実例を通してパラレルキャリアについて説明します。
今、大注目の働き方
働き方改革に伴い、「副業解禁」「週4勤務」など働き方が変化しています。
その中で今、最も注目される「パラレルキャリア」。「本業に加え(副業に限らない)活動を行い、自分らしいキャリアを築く新しい働き方」です。
副業との違い
パラレルキャリアを説明する際によく頂く質問は、「会社員が副業するのと何が違うのか?」です。
「複数の活動を同時に行う」点では一緒のため、違いが分かりにくいのも無理はありません。
最大の違いは、複数の仕事を同時に行う「目的」にあります。
会社員が副業をする目的は、本業の給料に加えて副収入を得るためです。
一方でパラレルキャリアの場合は、収入だけを目的とする訳ではありません。
例えば本業+異業種の仕事を行い「新しい働き方をつくる」「スキルアップ」など「キャリア」を目的とするケース。
また、本業+継続的なボランティア活動を行い「社会貢献」を目的とするケースなどがあります。
事例:国立大学×民間企業のケース
具体的な事例として、私が実際に行っている「国立大学×民間企業のケース」をご紹介いたします。
私は新卒で大企業へ入社し、約13年間勤めました。
現在は大企業を辞めて、長野県の国立大学と民間企業で働いています。
国立大学では「客員研究員」 「特任助教」として地域活性へ向けた活動を、民間企業では金属3Dプリンター事業の責任者として事業推進に取り組んでいます。*追記:2021年4月4日
当事例から、パラレルキャリアについて3つの内容をお伝えします。
・始めたきっかけ
・仕事内容
・得たもの
始めたきっかけ
私がパラレルキャリアで働き始めたきっかけは、「信州100年企業創出プログラム」という事業への参加でした。
当事業は中小企業庁と国立大学によって、地域活性化を目的に行われました。事業概要は下記図の通りです。

私は大企業に勤めていた頃、やりがいを感じる一方で「もっと自由に働きたいという想いを抱えて、毎日を過ごしていました。
ある日、日本経済新聞の記事でプログラムを知りました。
「半年間、週に4日は企業で働き、週に1日は大学で学ぶ」
「プログラム修了後は客員教員としてアカデミアへの道も拓ける」
キャッチフレーズに魅力を感じ、プログラムへ応募をしました。
選考を経て合格し、大企業を辞めて当プログラムに参加しました。
プログラム参加時に、国立大学より「客員研究員」を委嘱されました。
半年間、民間企業で課題解決に取り組み、同時に国立大学ではスキルアップ研修を受け、教授と議論を重ねました。
プログラム修了を経て、現在は国立大学と民間企業で働いています。
*「プログラムで何を行ったか」については、下記記事にまとめています。
■併せて読みたいオススメ記事
国立大学の仕事
国立大学では、外部講師及び地域活性化に取り組んでいます。
1)外部講師
大学では、学生に対してキャリア論を教えています。
学生がキャリアを考えるための気づきを与える為に、私の社会人経験を学生へ伝えています。
大学側から依頼を受けて、外部講師として登壇しています。*追記:2021年4月現在、他学部へも講義を行っています。

2)地域社会人向けスキルアップ研修
大学の事業の一環として、若手社会人を対象としたスキルアップ研修を行いました。
運営サポートや、外部講師、ファシリテーターを務めました。

3)「地域活性の研究」
地域活性学会に所属し、地域活性に関して研究しています。
自身が勤める民間企業の仕事を論文にまとめて、学会へ論文を寄稿しています。

民間企業の仕事
民間企業では、金属3Dプリンターに関わる仕事をしています。
金属3Dプリンターで造形した金属製品を、企業へ販売する仕事です。
*「金属3Dプリンター」についてはご興味がある方は、私が勤める会社のWEBサイトをご覧ください。
国立大学と民間企業 の 雇用形態と収入
国立大学と民間企業の仕事の、雇用形態と収入についてお伝えします。
国立大学の仕事
・雇用形態:委嘱(非常勤勤務)
・仕事内容:外部講師、大学の事業のサポート、地域活性化(活動・研究)など
・報酬:謝礼(活動毎に支給)
・仕事の負担:(年間の工数を100%とした場合):20%
民間企業の仕事
・雇用形態:正社員(週5日勤務*大学の活動時へは有休を取得し参加)
・仕事内容:金属3Dプリンター事業の推進
・報酬:給与・賞与(月収制)
・仕事の負担:80%
その他
・個人事業主として開業
国立大学からは、活動毎に謝礼を頂く形となります。民間企業からは、正社員として給与を頂いています。
納税は、年末に大学からの収入(源泉徴収済み)・民間企業からの源泉徴収票・個人事業収入を合わせて、青色確定申告を行います。
パラレルキャリアで得たもの

私は民間企業と国立大学のパラレルキャリアを行い、大きく2つのものを得ました。
1) 視野
私は会社と大学で働くようになり、より社会との繋がりを感じられるようになりました。
「自身の活動が社会に役立っているのか」
「社会の中で自分を活かせているか」
社会人としての視点を持ち、日々の仕事へ取り組めるようになりました。
2) 自分が在りたい姿への気づき
私は、会社と社会貢献のバランスを自分で取りながら働けるようになりました。
結果的に「自分の在りたい姿」に気づきました。
今後も自身がパラレルキャリアを実践し、日本における新しい働き方モデルを研究し、情報の発信を行っていきたいと思います。
具体的な始め方

パラレルキャリアに興味が沸きました。オススメの始め方などありますか?

事例のように民間企業と大学でのパラレルキャリアに興味があれば、大学の公募をチェックするのがオススメです(例:信州100年企業創出プログラム、共創型観光産業展開プログラムなど)。

他にオススメの始め方などありますか?

「ビヨンド副業」や「スキルシェア」から一歩目を踏み出すのがオススメです。

一般的な副業とはどう違うのですか?

地域活性やスキルに着目している点で、副業よりもパラレルキャリアに近い概念です。


ポイントは目的なんですね。

その通りです。例えば「異業種で副業をする」場合も、副収入が主な目的であれば本質的に「会社員が副業をする」働き方です。

反対に、「スキルを活かしてボランティアをする」場合は、自分らしいキャリアを築くが目的なのでパラレルキャリアですね。

その通りです。なお「ビヨンド副業」「スキルシェア」については、別の記事に詳しく書いているので興味があればご覧ください。
■併せて読みたいオススメ記事
まとめ
以上「パラレルキャリア」について、事例を含めてお伝えさせて頂きました。
まとめ
①パラレルキャリアとは
本業に加え(副業に限らない)活動を行い、自分らしいキャリアを築く新しい働き方
②今回の事例
国立大学+民間企業
③始めたきっかけ
地域活性化を目的としたプログラムへの参加
④仕事内容
国立大学の仕事
・雇用形態:委嘱(非常勤勤務)
・仕事内容:外部講師、大学の事業のサポート、地域活性化(活動・研究)など
・報酬:謝礼(活動毎に支給)
・仕事の負担:(年間の工数を100%とした場合):20%
民間企業の仕事
・雇用形態:正社員(週5日勤務*大学の活動時へは有休を取得し参加)
・仕事内容:金属3Dプリンター事業の推進
・報酬:給与・賞与(月収制)
・仕事の負担:80%
➄パラレルキャリアで得たもの
1)視野
2)自分が在りたい姿への気づき
⑥パラレルキャリアの始め方
1)大学の公募をチェックする(民間企業+大学で働きたい場合)
2)1歩目として「ビヨンド副業」「スキルシェア」を始める
ご覧頂きありがとうございました。
それでは、また。
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②大注目の働き方「ビヨンド副業」について書いた記事
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